2011年7月1日金曜日

平成23年3月議会の一般質問(橋本充雄議員)

13番(橋本充雄)13番、新政会、橋本です。



私は、昨年初めて行われました坂井市産業フェアの総括と今後について質問をさせていただきます。


メインテーマ「新たな時代への挑戦」、サブタイトル「坂井ブランドを知る 技・質・観・食の創造と展開」のもと、坂井市でつくられた製品・技術、並びに特産品などを一堂に展示・販売し、市民を初め多くの方々に広く宣伝・紹介し販路拡張を図り、あわせて出展者相互の交流を深め、市内産業のさらなる振興と地域文化の融合に資することを目的に、昨年の9月18日から19日の2日間に行われました第1回坂井市産業フェアは、116に及ぶ企業、団体、学校などの協力を得て、天候にも恵まれ予想を上回る約3万人を超える来場者を迎え、盛大に開催をされました。

このことは、合併後産業界初の大型イベントであったこと、市民の皆様に坂井市の産業の質と技術の高さを知っていただいたこと、期間中多彩なイベントを企画していただいたことなど、第1回の産業フェアとして成功に終わったことは、出展をいただいた多くの皆様や関係各位の御努力の成果であると、心からまずもって感謝を申し上げたいと思っております。

また、産業フェアの評価につきまして、来場者からは「よかった」「楽しかった」「坂井市産業のすばらしさを知った」「毎年開催をしてほしい」、出展者からは「企業や商品のPRができた」「ほかの企業との交流ができた」「次回も参加したい」などある一方、課題としては、双方から駐車場の不足、炎天下のためか休憩場所の不足、案内板の不備などがあり、出展者からは特に展示スペースが狭い、販路拡大につながるか疑問など、来場者や出展者からそれぞれ聞く評価はいろいろさまざまな声が聞かれたようであります。

そして、実行委員会でも今回の事業に対して課題や今後の方向性について、アンケート及び事業評価を実施し、報告書にまとめたようであります。

そこで、坂井市として、今回の産業フェアをどのように総括し、今後の産業界の振興・発展につなげていくのか、また厳しい都市間競争を勝ち抜いていくためにどのような産業フェアを目指していくのか、以下5点の質問をいたしますので、具体的に答弁をいただきますようにお願いをいたします。

まず1点目に、今回の事業の効果の検証とともに、次回の開催に向けた方向性を見出すために、アンケートが来場者や出展者に行われております。そして、それをもとに事業評価をしているようでありますが、来場者・出展者・実行委員会それぞれとしての評価、反省点についてまずお伺いをいたします。

2点目に、第1回ということもありますが、実行委員会の集まりの悪さや行政主導という側面が強い。2回目以降については、商工会・JA・企業などの主導が望ましいとの声があるようで、準備・運営・イベント会社依存など、今後の産業フェアのあり方についてどう考えているのかお伺いをいたします。

3点目に、アンケートによりますと、来場者の65.5%が坂井市内の方々であることや、市内の産業のすばらしさを知ったという声からも、市民への宣伝・紹介の効果はあったと思います。

しかし、県内や全国に発信できたのか。また、企業の中には一般市民向けでない商品もあり、企業のイメージアップや商品のPRに終わったところもあることから、企業の販路拡大や商工業の振興・発展、雇用の拡大につながるフェアとなったのか。

そして、最も大事なことは、今後の産業フェアを市民を巻き込んだイベント的なものにするのか、企業のビジネス展開を図るものにするのか、坂井市として、今回の産業フェアをどう総括し今後の方向性を考えているのか、お伺いをいたします。
4点目には、昨年の9月に地域のまちおこしとグルメの質問をさせていただきましたが、今まさに全国で食とグルメのフェアがあちこちで開催をされております。先日、B1グランプリについて我々新政会と坂井市商工会青年部とで、昨年行われましたB1グランプリ開催地の神奈川県厚木市で、実行委員会の皆さんと研修をさせていただきました。

2010年9月に行われた第5回の厚木大会では、来場者数43万5,000人、経済波及効果は36億円であり、開催後1年間の経済波及効果も78億円を見込んでおります。

今、福井市でもB1グランプリへの参加を明言をいたしました。研修に参加した青年部の皆さんも、実行委員会をつくり検討したいと言っております。坂井市でも、B1グランプリとまでは言いませんが、食とグルメのフェアの開催を検討してはどうかと考えますが、いかがですか。

5点目に、次回開催について、平成23年度当初予算には計上されておりません。アンケートの中でも、市内の産業の振興からも毎年開催が望ましいとか、商品のマンネリ化から隔年開催などの意見があるようでありますが、先ほども述べましたが、食とグルメ、そして産業フェアの隔年ごとの開催など今後の計画についてお伺いをいたし、質問といたします。


○ 議長(山田 栄)坂本市長。


○ 市長(坂本憲男)橋本議員の産業フェアに関する御質問にお答えをいたします。

初めに、来場者・出展者・実行委員会としての評価、反省点についてお答えをさせていただきます。

実行委員会が実施した来場者アンケートの結果では、すべての世代から、「よかった」、また「楽しかった」との御意見が多く寄せられまして、及第点をいただいたものと判断することができました。また、30代、40代の世代からは子どもが楽しめるフェアであったとの意見も寄せられ、改めて多くの世代が今回のフェアを体験・体感することで何らかの感動を得たものというふうに感じております。

しかしながら、今ほどお話にありましたように、駐車場確保の問題を初め雨天の対策、休憩場所の確保、交通弱者の対策、会場案内板の充実、企業展示ブースの拡充、中・高校生向きの催事の充実などについて厳しい意見も寄せられました。

一方、出展者アンケートの結果では、出展効果についてまずまずの手ごたえを感じるフェアであったとの一定の評価をいただいたところでありますが、市場調査を初め新商品開発のための情報収集、流通経路開拓の観点からは効果が余り期待されていなかったのではないかというふうに判断もいたしております。
このことは、土日の開催であり多くの企業が休日であったために企業関係者の来場が少なかったことによるものと考えられますので、次回の開催においては、出展する企業のメリットがより高まるよう工夫していきたいというふうに考えております。

最後に、実行委員会による事業評価では、個別事業評価、必要性等評価、双方ともAからEの5段階評価でB判定という結果となり、所期の目的が達成されたものと考えておりますが、再考を促す意見も見受けられたことから、アンケート調査結果を踏まえて、次回の開催に向けて協議をしていきたいというふうに考えております。

次に、行政主導の感が強い、準備・運営など今後の産業フェアのあり方についてという御質問でございますが、昨年の開催は市として初めての試みであったため、実行委員会の事務局である行政側の企画なども多く取り入れられたところもありましたが、次回の開催に向けては、運営の母体となる実行委員会について、各産業界初め関係各機関、団体の職員により構成し、開催の趣旨を広くメディア等を通して広報をするとともに、豊富なノウハウを有する民間の活力と協働しながら運営委員会の事務局体制を構築していかなくてはならないというふうに考えておるところでございます。

次に、今回の産業フェアをどう総括していくかとのことでございます。

今回の産業フェアは、開催までの間、テレビを初めラジオ、新聞と積極的なプロモーション活動を展開したことから、市内外から目標値を大きく上回る3万人もの方々に来場していただき、一定の目的が達成されたものと判断することができたというふうに考えております。

なお、来場者アンケートの結果は少数ではありますが県外からの来場者分も含まれておりますので、申し添えておきたいと思います。

なお、販路拡大や商工業の振興に関しましては、出展者アンケートの「出展効果はいかがでしたか」の結果からは、「十分手ごたえがあった」と「まあまあ手ごたえがあった」を合わせると57.5%を超え、「今後の期待を含め、まずまず」を含めますと92.4%と高い数値を示しており、初めての開催でもあったことから、一定の評価が得られたものと判断することができたというふうに私は思っております。

産業フェアにつきましては、116に及ぶ企業・団体・学校などの参加のもと、県下でも有数の産業フェアとして盛大に開催することができました。

このように開催することができましたのも、本フェアに出展された多くの皆様方が、それぞれのブースにおいて最新の技術や製品、また歴史と伝統に培われたたくみのわざの紹介を初め、来場者の興味を引く参加・実践型の展示をしていただいたことや、関係者皆様の御協力により充実した多彩なステージイベントが開催できたことによるものでありまして、今回の開催を通し、多くの皆様に坂井市産業界の質の高さや技術力に裏打ちされた信頼性について理解を深めていただくことができたものというふうに思っております。

次に、食とグルメに関するフェアも開催を検討してはどうかという御質問でございますが、御承知のとおり、産業フェアにおきましてはEQグルメと銘打った「食」に関するコーナーを開催会場の屋外に設営したところ、いずれのコーナーも盛況で、多くの来場者の味覚とおなかを満足させたものと感じております。

近年、消費者の食に対する安全・安心志向の高まりや生産者の販売の多様化の取り組みが進んでいく中で、消費者と生産者を結びつける地産地消への期待が高まってきております。

食とグルメに関するフェアの開催につきましては、今回の産業フェアで得た貴重な経験をもとに「食」に関する企業を初め関係機関や関係団体、さらには多くの市民の御意見をお聞きしながら前向きに検討してまいりたいというふうに考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。


○ 議長(山田 栄)橋本議員。


○ 13番(橋本充雄)市長に、5点目の質問の回答がありませんので、まずお願いします。


○ 議長(山田 栄)坂本市長。


○ 市長(坂本憲男)この次回の開催についてでございますが、今年は当初予算については、御承知のように開催する予定はしておりませんし、先ほどもちょっと触れさせていただきましたが、今の思いでは隔年ごとに産業フェアを開催していきたいというふうに考えております。

それまで、この1年間、23年度において、その反省点というか、それなんかもありますので、今後これを十分検討しながら、今年度以上に、来年、再来年かけて産業フェアを目指してまいりたいというふうに考えております。


○ 議長(山田 栄)橋本議員。


○ 13番(橋本充雄)今回、先ほども申しましたが、第1回の産業フェアのアンケート及び事業評価結果報告書っていうのを、私も大分読ませていただきました。市長もお読みになりましたか。非常によくまとめられていると思います。産業フェアのあり方、その課題、評価、今後の方向性なんかもきちんとまとめてあります。そういったことをもとに、今回質問をさせていただいているんでありますけども。

今回のことは、御祝儀相場っていいますか、第1回ということもあって非常に皆さんの関心も高かったし、合併後初めてのイベントということで、市民の関心、企業もそういった意味では非常によかったというふうな評価があります。
あとは、その運営面とか、駐車場、会場の配置なんかについていろんな問題があったようでありますが、これはまた具体的に1個1個を検証していけば解決できるんかなというふうに思ってますが。

やっぱり一番大きな問題は、今後この産業フェアを坂井市としてどう取り組んでいくかというのが大きな課題だというふうに思います。先ほども申しましたけども、今回アンケートの結果だけなんですが、来ていただいた方々のほとんどが坂井市内市民の方々やったということです。このことが、企業といいますか、そこのイメージアップとか商品のPRにはよかったと思いますが、その企業の販路拡大とか、企業の利益、営業展開に今回つながったのかどうかというところでは、多くの企業のアンケートでは疑問が出てます。

そのアンケートの中に、次回も出展したいという企業は49.4%です。半数の企業しか次回出展したいという意向を持っていないんですよね。この結果についてどう思われますか。


○ 議長(山田 栄)坂本市長。


○ 市長(坂本憲男)まず、私は今回の第1回目の産業フェアをしたいというのは、私も各規模の、5年間市長もさしていただいて、いくつかの企業も回らせていただきました。そうした中で、私の知らない企業、こんなすばらしい企業がこんなにたくさんあるんやっていうのは強く感じました。それによって、やはり市民の皆様方もこの坂井市に住んでいて、こんなすばらしい企業があるというのは、わからないというんか、知らないことも多いんじゃないかなっていうふうに思います。

今回の産業フェアは、まずは市民の皆さん方に、坂井市にはこういうすばらしい企業があるんだというのをまず知らせていきたい、これが私の1つの大きな考えでありまして。

そういった中で3万人以上の方々が御来場いただきまして、本当に感謝もいたしておりますし、一応成功であったというふうに思っております。

ただ、企業にとって、その中身に、企業の品物っていうんか、その製品によって即利益につながるもの、だから県内でそういうそのものが売れないものっていっぱいあるんです。宇宙に行ったとかって、ああいうものは庶民にはなかなかできない。だけど、そういう企業、すばらしいこの世界に誇れる企業があるんだっていうことは、市民にとってもまたすばらしい自慢に、坂井市に住むことを自慢できるっていうんか、そういうのを感じたんじゃないかなっていうふうに思っていますし。利益っていうのは、なかなか、今回の産業フェアについては、そこで、電気製品なんかもありましたか、即販売はしないということだったというふうに思います。あくまでも営業っていうんか、宣伝っていうことでございまして。今後、2回目についてはそういった点も含めて、出展していただくには、お金もある程度もらっていますから、多少ね。だから、そういった面も含めて、今度は1つの課題かなというふうに思っています。


○ 議長(山田 栄)橋本議員。


○ 13番(橋本充雄)市長、次回も出展をしたい、49.4%の理由っていうのをお答えいただけませんでしたが。これ、部長にお伺いします。企業の間で、次回も出展したいというアンケートの結果が49.4%であったということに対しての見解をお伺いしたいと思います。


○ 議長(山田 栄)亀嶋産業経済部長。


○ 産業経済部長(亀嶋政幸)先ほど市長の答弁にもございましたように、昨年は合併以来初めての産業フェアというようなことで、一番の基本といいますか、目的はやはり坂井市民9万5,000人の人に、坂井市内でこういう立派な世界にも通ずるそういうテクノロジーを持った企業があるというようなことやら、また地場産業、中小企業の皆さん一生懸命頑張っているというなことで、それを1人でも多くにPRしたい、宣伝したいというのが一番の大きなあれでございました。

それで、第2回目以降という質問ですが、企業の中に、坂井市内ではテクノポートを含めた大きな技術力を持ってる企業がたくさんございますけれども、いかんせんそこで販売できるという完成品までをつくっているというような企業が少ないというような面もありまして、そういう49.4%というような数字になったんではなかろうかというふうにも思いますし。

第2回目以降やるにしても、第1回目はあれだけ坂井市民の方に、屋内また屋外で非常に楽しんでいただけたというなこともありますし、隣のエンゼルランドで同じくイベントもあったというようなことの相乗効果もあったんじゃなかろうかというふうに我々は思ってるわけでございますし。次は果たしてどういうコンセプトで第2回目の産業フェアを開催するかというような非常に大きな問題もございますし。ただ技術力だけのそういう企業同士の専門的な交流といいますと、県でも今産業会館なり、ああいう工業技術センターで商談会等々も年に何回もやっております。ただ、それだけで企業だけのそれでやると、果たして坂井市民の方が来場した場合、来てちょうだった場合に喜んで帰ってもらえるかなというような疑問もございますし、いろんな要素がございますので、今後専門的な方も含めた実行委員会といいますか、そういうなのを早期につくって、その中でいろんな問題点を洗い出していきたいなというふうに思ってます。


○ 議長(山田 栄)橋本議員。


○ 13番(橋本充雄)事業評価の中で、出展者企業からのアンケートからの課題ということで、今、部長言われました開催コンセプトをどうするかということですよね、地域住民参加型とするのか、そのビジネスチャンスの拡張ととらえるのかってことを、それと来場者のターゲット、これを市民にするのか、業者とか、役所の人間とか、バイヤーを対象にするかということで、大きくこの産業フェアの中身が変わってくるんですよね。

今回は、まず1回ということで、両方ミックスした形で大成功に終わったんですが、2回目からこういうふうな形でやると、企業はやっぱり開催意欲をなくしていくということなんです。

先ほども、このアンケートの中にもありますが、一般の市民の方々も毎回毎回同じような形では飽きてきますし、特にアンケートの中にあったのは、グルメと地場産の農林水産物の食材が非常に少なかったっていうアンケートがあります。市民参加型っていうのがやっぱりそっちの方だといいんですよね。だから、僕も最後の質問でしましたが、食とグルメと産業フェアとを交互にやったらどうですかという提案をしたのは、そういうとこにあるんです。

企業も、やはり毎年毎年新しい商品は開発できないということも言っておりますし、同じことの商品ばっかり出してるとマンネリ化で市民も来なくなるというふうな産業フェアになりかねないんじゃないかなということを企業の方も課題として挙げられている。それが、来年も、次回も出展していいという49.4%、半数しかいかなかったと。来年の状況を見て、30何%は出展をしたいというふうなことも言ってます。その状況が産業フェアをどうするか、どういうふうな形の産業フェアにするかということで、出展をするかしないかを判断するということだというふうに思っていますんで。

ここに、びわ湖環境ビジネスメッセっていうのが今年行われるのがあるんですが、これはテーマを環境に絞った業者優先のフェアなんです。これは、中に確実に明記してあるのは、ビジネス展開を図る対象として有効な、質の高い来場者が集まると、そういうふうな産業フェアです。来場者も、ほとんど8割が企業、官公庁の関係者とか、一般市民はほとんど来てないんですが、そういうふうな産業フェアで、出展料も高いとこでは50万円、110万円とかって、そういうふうな出展料を払ってでも来るようなフェアなんですが、こういったフェアと、今言うその市民を巻き込んだフェアとを交互にやっていくことが産業界、市民を含めて、坂井市を含めての発展につながっていくんじゃないかなというふうに考えますが、市長いかがですか。


○ 議長(山田 栄)坂本市長。


○ 市長(坂本憲男)今、橋本議員からいろいろお話ありましたように、琵琶湖で1店舗の出展に50万円とかって、そういう仕事だったら本当に大変なことになってしまいますから。そういう規模じゃなしに、まずはやっぱり坂井市に似合った産業フェアというのをやっていかなあかんというふうに思いますし、当然市民を巻き込んだ産業フェアといいますか。

今回、先ほども言われましたが、49%、そんなもんかなというふうに私は思ってます、正直言って。即売れる企業はまだいいんですよ。なかなか、即、身近に、例えば、車のある部分とかを製造してますとか、そういう部分が結構ありましたから、それについては次回は出展してもあんまりわかってもらえんのじゃないかなっていう、販売の、即市民に直接買って利用されない企業が、2回目はあんまり出展したくないっていうのはあるんじゃないかなっていうふうには私も今まで思っていましたし。これから本当にどうするかって。

今、県でも丸岡の方で県の産業フェアやってるんですね、県で。それなどは、完全なもうそういう専門的な方に来ていただくっていう、どっちかというと主はね。そういったのを私も何回か拝見させていただきましたが、数は限られてしまうんですね。だから、そういう産業フェアをやっていると、相当盛り上がりがなくなってしまうっていうふうに私は思ってますし。やはり、どうしても、まずそういう小さい企業でもあるから、坂井市にもちょっとした企業、特に、私も今回越前織りなんかも、坂井市の丸岡でつくってる越前織りなんかが全国で70%つくられているっていうのは私も知らなかったし、そういった中でも、多分坂井市の方も、特に丸岡以外の人は知らなかったんじゃないかなって、越前織りにおいても、それなんかも市民の皆さん方に知ってもらうっていうのが、今回の大きな目標でございましたし。

だから、そういうことも含めて、23年度においてゆっくりそういう、また橋本議員の御意見も聞きながらね。そのためにもう1年いって、隔年ごとにやっていこうということでございますので、御理解とまた御協力もいただきたいというふうに思います。


○ 議長(山田 栄)橋本議員。


○ 13番(橋本充雄)イベント的な産業フェアをやると、マンネリ化して長く続かない、企業中心の産業フェアにすると、なかなか派手な産業フェアにならないということで課題はいくつもあると思いますが、関係各位と協議しながら、次回の開催に向けてぜひ頑張っていただきたいと思います。

食に関しての質問をさせていただきましたが、これはやはりその地元の商工会、商店街が動き出すのが一番いいというふうに思ってます。しかし、それを待ってるんではなかなか動き始めませんので、やはり行政が仕掛けるというところも非常に大事だというふうに思います。

近年、新聞なんか見てますと、あちこちでいろんな食材とか、食べ物を開発して、新しいどんぶりとか、いろんなものが新聞に出てきてますが、坂井市でそういうふうな食材、グルメの話が全く聞かれません。担当部長、だから、そこら辺の、前回も申し上げましたが、行政側から仕掛けることが大事だというふうに思います。

市長も、先ほどグルメ食のフェアは前向きに検討したいというふうに言っておりました。坂井市の商工会の青年部も一緒に研修に行って、非常に勉強になったから、我々も立ち上がらなければならないということも言っていました。そういうことを含めて、担当部局としてどうお考えかお聞きをしたいと思います。


○ 議長(山田 栄)亀嶋産業経済部長。


○ 産業経済部長(亀嶋政幸)確かに、今、全国的にB1グルメといいますか、食に対するそういう非常に活発にやっておるというなことで。先般もドキュメントでテレビで入っておりましたけれども、いつもB1グルメの大会に出ると、第2位とか3位はとれるんですが、1回も優勝したことないというなことで、そのB1グルメ全国大会が終わった明くる日から、来年に向けて一生懸命やってるというなことで、祭りとちょっと似通ったところもあるなというな感じがいたしました。

確かに、地元、また商店から行政が待ってるというのでは、なかなか開催もできないというなことで、地元の商工会等々と行政とも密接に連絡をとり合いながら考えていきたいなというふうにも思っております。

また、坂井市内には、農林水産すべてをひっくるめた素材は、数多くの豊富な素材がございますので、これからそういう、B1グルメといっても、そんなに高価なものではなくて、こういう発想でこういうなこともできるんやなというなことで、いろんな新しいアイデア等も含めながら、今後考えていきたいなというふうに思っております。


○ 議長(山田 栄)橋本議員。


○ 13番(橋本充雄)後ろから応援いただきましたが、そのとおりです。市長、福井の市長がB1グランプリの参加を表明しましたね、一般質問で。だから、もうああいうふうに行政がどんどんこういうなところに仕掛けていかないと時代に乗りおくれていくんですよ。食べ物というのは、それぞれの人間の味覚がありますから、おいしいかおいしくないかというのは、その人の味覚でありますけども、話題性とか、それが大事なんですよね。

今回行った厚木にしても、あと2ケ所行ったんですが、特においしいかっていうと、味覚は人それぞれですから、評価はまちまちです。しかし、それをどうやって、まちおこしやら市の活性化につなげていくかというコンセプトが大事なんですよね。そういうことをしっかりやるために市が今立ち上がらないと、時代に乗りおくれてくるんじゃないかなと、地域間競争に負けていくんじゃないかな。市長、新聞で見てて、坂井市の食材、グルメが本当に足りない。高級品はありますよ、カニとかいろんな高級品はありますが、一般向けのそういった食材、グルメが非常に不足していると思います。ぜひ市が働きかけて、そういったまちおこしにつなげていっていただきたいと思います。

市長、最後の意気込みだけお聞きして、終わりたいと思います。


○ 議長(山田 栄)坂本市長。


○ 市長(坂本憲男)今、橋本議員言われることはごもっともでありまして、特にグルメっていうんか、食に関してのテレビとか毎日のように報道されてますし。坂井市においても、食材っていうのはたくさんあるんですよ、橋本議員言われるように。海の幸とか山の幸とか、いろんな、本当に。そういった中で、私も食べ物はあんまりそんなに味わかる方じゃないですが、こういう海の幸なんかもたくさんあるんですよね。そういった中で、食のブランド品っていうのを、ずっと前から、以前から私なりに思いはありますが。だから、そういった中で行政としての役割っていうのを、いかにそういうものを、今、橋本議員言われた、食べてみると宣伝する割には大したことないのが多いんですよ。いかにマスコミ関係に情報発信していくかっていうのは、行政としての1つ大きな仕事っていいますか、あり方かなというふうに思っていますので。私も何とかして、坂井市としての有名ブランド、何でもいいから、たくさん食材はありますから、今度、本当に、常に私もいつも前々から思ってますし、また議会と皆さん方、いろんなお力もおかりしながら、坂井市ならではの食のブランド品っていうのは目指していきたいというふうに考えております。

平成23年3月議会の一般質問(伊藤聖一議員)

9番(伊藤聖一)9番、伊藤です。



今回私は、適応指導教室と、それからレスパイトについて伺いたいと思います。どちらも余り聞きなれない言葉であり、対象となる方が限られた施策ではありますが、坂井市行政改革のスローガンを、すべての市民の満足度100%を目指してと掲げていることや、このような問題に十分な配慮をすることは坂井市の成熟度を高める上で大切であり、民間では取り組みにくい、まさに自治体が取り組むべき問題ではないかと思っております。


まず最初に、適応指導教室の発展・強化について3点を伺いたいと思います。

まず適応指導教室の設置の目的でありますが、適応指導教室は、不登校児童・生徒の集団生活への適応、情緒の安定、基礎学力の補充、基本的生活習慣の改善等のために、相談、適応指導、学習指導を行うことにより学校復帰を支援し、不登校児童・生徒の社会的自立の手助けをする施設であります。

坂井市内では現在3ケ所の適応指導教室がありますが、今回オアシス春江を拠点化する計画であるようです。計画の内容はどうなっているのか伺いたいと思います。

次に、施設整備の予算がありますが、施設整備も重要でありますけども、指導員の強化はより重要であると思われますが、検討されているのか伺いたいと思います。

3点目が、学生ライフサポーターを利用しているようですが、福井大学との連携により、より高度な取り組み運営が検討できないのか伺いたいと思います。

次に、レスパイト入院について伺いたいと思います。

これは、三国病院の開業医とレスパイト入院への取り組みについて、同じく3点の質問をしたいと思います。

レスパイト入院、簡単に説明させていただきますと、介護の場合は介護施設におけるショートステイのようなものがありますが、在宅の医療においてショートステイのように、病院で短期間の入院をする制度のことであります。

まず坂井地区医師会が、日本のモデル事業として、日本では全国で2ケ所らしいんですが、モデル事業でレスパイト入院の事業化をしているようですが、どのような取り組みになっているのか伺いたいと思います。

2番目に、三国病院ではこの制度に取り組むよう検討されているのか。

3番目に、2年前三国病院のあり方検討委員会がありました。あり方検討委員会では、三国病院は残したいという思い、そのためにも公立病院としての使命・役割を確立するために指摘事項をしております。

その内容の中に、地域開業医、特に三国以外の開業医との連携を求めておりました。その意味合いからも取り組むべき内容と思われますが、どのように考えているのか伺いたいと思います。

以上、よろしくお願いいたします。


○ 議長(山田 栄)坂本市長。


○ 市長(坂本憲男)私の方からは三国病院に関する御質問にお答えし、適応指導教室の質問については、後ほど教育長からお答えをいたします。

まず、三国病院に関する御質問で、坂井地区医師会のモデル事業であるレスパイト入院についてお答えをさせていただきます。

坂井地区医師会では、福井県が進める地域における在宅医療体制の整備に向けて、モデル事業として在宅医療コーディネート事業を平成20年11月から実施をいたしております。
これを、坂井地区在宅ケアネットと名づけて、在宅で医療を希望する人が円滑に訪問診療等が受けられるように、また医療・介護・福祉サービス機関と連携を図り、チームで在宅医療を支えることを目的として、主治医の紹介、相談、医療機関等の調整などを実施してきました。

御質問のレスパイト入院でございますが、今ほど伊藤議員もお話ありましたように、在宅医療で介護をしている家族の身体的・精神的な負担を軽減するために、一時的に短期間入院してもらい、介護する家族に介護の休憩をとってもらうというものでございます。レスパイト入院によって介護している家族も休養することができ、在宅での療養を支える上において重要なシステムであるというふうに言われております。

現在、福井県ではこれからの高齢社会づくりの政策展開のために東京大学と共同研究事業を進めておりますが、この中で、医師、住民、ケアマネジャー、訪問看護ステーション、福祉サービス機関、行政のメンバーが参加をし、ワーキンググループを設置して、坂井地区の在宅ケア将来モデルを検討をいたしておるところでございます。

次に、三国病院でのレスパイト入院の取り組みの現状と、今後の取り組みの考え方についてでございます。

先ほど御説明いたしました坂井地区の在宅ケア将来モデルの研究事業の期間は、平成22年度から平成24年度までとお聞きをいたしております。したがいまして、25年3月には一定の方向性等が示されるものと思いますので、その段階で三国病院におけるレスパイト入院等の取り組みについてを検討していきたいというふうに考えております。

また、これまで三国病院の中に地域医療連携係を置いて地域の開業医や他の医療機関との連携を推進してきましたが、あり方検討委員会で、三国病院が地域医療連携の中核として機能を果たすために地域連携の体制の整備を推進すべきであるとの提言がありましたことから、本年4月より医療・福祉関係などの相談業務などを担当する医療ソーシャルワーカーを配置し、患者や家族の抱える心理的・社会的な不安を解消し支援する体制の整備に努めるとともに、保健・福祉分野を含めた総合的な地域医療連携の充実を図ってまいりたいと考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。


○ 議長(山田 栄)川元教育長。


○ 教育長(川元利夫)私の方からは、適応指導教室の発展・強化についての御質問にお答えをいたします。

坂井市では、現在、三国の町内にあるホットルーム、丸岡町内にありますフレッシュ学級、春江町内のオアシス春江の3ケ所の適応指導教室に通う児童・生徒の学習指導や生活指導を行って、早期の学校復帰を支援しています。

平成22年度の坂井市における不登校児童・生徒数は、小学校で15名、中学校では77名と少々増加傾向にあり、個々の児童・生徒に応じた適切な対応が必要となってきています。ちなみに、県内では、小学校では不登校、不登校ぎみで300人、小学生、そして中学生では1,000人を超えている状況であります。

不登校の主な理由は、本人にかかわる問題が最も多く、小学生では親子関係をめぐる問題、家庭の生活環境の急激な変化、そして中学生では友人関係、学業不振と続いております。

その原因・背景は、複雑化、深刻化しておりまして、改善が思うように進んでおらず、長期化する傾向が多くなってきています。特に、保護者自身が抱える問題や家庭環境、経済状況に起因すると思われる傾向が大変ふえてきております。児童・生徒への直接的な対応、支援だけでなく、解決できないケースというものが非常に出てきているということであります。

次に、オアシス春江を拠点化する計画の内容についてお答えをいたします。

不登校傾向の児童・生徒保護者へのかかわりが難しくなってきていることや、訪問指導ができにくいこと、また適応指導教室に通う児童・生徒が少なく、活動が指導員と児童・生徒の個別指導になりがちで、児童・生徒同士の学びの場所になっていないということであります。

そこで、平成23年度、今年の4月からオアシス春江を適応指導教室の拠点教室として運営をしていきたいと考えています。適応指導教室のカリキュラムの柱として、まず個々の状況に応じた学習支援を行います。次に、コミュニケーション能力の育成を図るため、体験学習、共同作業を実施したり、集団生活での規範意識の醸成や社会性、そして協調性の育成も目指していきたいと考えています。

そのため、指導教室の指導員5名、スクールソーシャルワーカー1名、自立支援指導員1名の配置により指導員の複数指導体制を確立しながら、個々の情報をみんなで共有しながら不登校対策にあたり、早期の学校復帰の支援を行っていきたいと考えています。

また、指導員による学校訪問の強化や潜在する不登校児童・生徒への家への家庭訪問指導を充実し、未然防止に努めていきたいと考えています。

なお、現在の三国のホットルーム、丸岡のフレッシュ学級は閉鎖するのではなくて、オアシス春江に通うことができない場合には、指導員がそれぞれのその適応指導教室で対応します。また、将来的には集団生活に適応できるように徐々に支援をしていきたいと、このように考えています。

次に、指導員の強化についてでありますが、すべての指導員が教員免許の資格を有しておりまして、学習指導のできる体制を整えています。また、社会福祉士やカウンセラーの資格を取得しており、児童・生徒、保護者への教育相談等にもきめ細かな対応を行っているところであります。

さらに、教育研究所などの事例研究会や研修会や、そういうところにも積極的に参加していただきまして、自分の指導力向上に努めていただきたいと考えています。

最後に、福井大学との連携についてでありますが、不登校傾向にある児童・生徒の自立を側面的に援助するため、教育委員会では福井大学教育地域科学部との連携によってライフパートナー事業というのを行っています。ライフパートナーです。

このライフパートナー事業は、学生のアルバイト的な位置づけではなくて、将来教員を目指す学生たちの学校教育相談講義を履修した者の実践教育の1つとしてとらえておりまして、学生にとっても有効的な活動の場となっております。

平成22年度では、28名の大学生によるライフパートナーが実施されました。学校や家庭の依頼によって、不登校傾向にある児童・生徒の家庭や在籍する学校を訪問し、支援をしていただいているところであります。

今後とも、1人でも多くの児童・生徒が元気に学校に通えるよう不登校の兆候の早期発見と、そして未然防止の対応に極力努めていきたいと考えています。

以上です。


○ 議長(山田 栄)伊藤議員。


○ 9番(伊藤聖一)まず三国病院のことでちょっとお聞きしたいと思うんですけども、出口局長にお願いをしますが。

あり方検討委員会ができたときに、ちょうど改革プランをつくりなさいというような国の指導があって、いわゆる公立病院が赤字で、どこの病院も大変だということで、黒字化を目指した改革プランを三国病院でも検討したというふうに覚えているんですが。

今年23年度の予算書を見ても、例えばベッド数105床に対して入院の計画では80床と、まだ最初に予定段階から25床ぐらいは残して計画を立てているというのが、今の現状じゃないかなと思うんですね。

そういう意味で、今回たまたま坂井地区の医師会が全国で2例、たしか松戸と坂井地区だと思うんですけども、わざわざ選ばれてそういう在宅医療についての地域ケアの取り組みをするということになったということは大変力強い支援があるんだろうなと思うんですね。公立病院の中には、独自でレスパイト病床をつくるというふうに計画して頑張っている公立病院もあるようでありますけども、そういう意味からも、今、市長はそのモデルの事業期間のいろいろなことを判断しながら取り組んでいきたいというような答弁でありましたけども、そもそも105床に対して80床しか予定が立てられない今の現状を踏まえて、三国病院としてはより積極的にこの計画を検討していくことが重要でないかなというふうに思いますし、そのレスパイト入院というのは、地域の開業医の方との連携がないとできない事業でもありますし、それこそまさにあり方検討委員会で地域との連携を強化してほしいというそういう趣旨にも沿うものだと思うんですね。ぜひその辺、導入に向けて、三国病院としては取り組んでいただきたいんですが、局長としてはどういうふうにこの問題について考えていらっしゃるんでしょうか。


○ 議長(山田 栄)出口三国病院事務局長。


○ 三国病院事務局長(出口則雄)伊藤議員さんの御質問でございますけども、今現在80床というような目標になってございます。これは、看護師不足の関係で、今、看護師、80床までが10対1で確保できるようなパターンでございます。180床を超えますと、10対1が困難ということが1つございます。

それから、レスパイト入院でございますけれども、福井県には、レスパイト入院に関する事業といたしまして、重症難病患者一時入院支援事業というのがございます。この事業につきましては、いわゆる難病の患者さんにつきまして、1日最高限度額1万7,000円ですか、それから1年間の利用日数が14日以内を限度とした補助制度がございます。これにつきましてがございまして、これは平成19年度からございます。三国病院に1名この難病患者がいらっしゃいます。三国病院がかかわっている患者さんでございます。この患者さんにつきましては、昨年度入院された経験はございますが、患者さんの御家族から、この介護入院を利用とした申し出はございません。利用できる状況にはございまして、三国病院としては受ける準備はできてございますけども、今のところございませんということでございます。

したがいまして、レスパイト入院につきましては、治療をほとんど行わないで、介護目的ということで、制約が1つ国の方の中でつくられてございます。そういった関係がありまして、三国病院として、かかわってきています患者さんにつきましてはレスパイト入院は可能かというふうに考えてございます。

しかしながら、難病患者でございますので治療方針も確定していないとか、いろんな問題がございます。ここでのかかわっていない患者さんまでを受け入れることは、現状としてはちょっと難しいかなというふうに考えてございます。

それから、こういうそれ以外の難病患者さん以外のレスパイト入院につきましてのいろいろ要望がございます。しかし、これに関しては、単なる介護入院につきましては、今のところ受け入れが困難かなというふうに考えてございます。今後、県レベルでの検討会の方向性が県から出てきた段階
ざいます。

以上でございます。


○ 議長(山田 栄)伊藤議員。


○ 9番(伊藤聖一)わかりました。

次、適応指導教室についてですが、政策監にちょっとお聞きをしたいんですが、確認させていただきたいんですけども。

今ほど教育長の方から、オアシス春江の指導員についていろいろと説明いただいて、非常に人員としてのいい体制をとっていただけるのかなというふうには思うんですが。政策監、私聞いた話ですけど、指導員の先生は臨時職員ですよね、恐らく。それはそれでいいんです。ただ、この臨時職員の方の給料が時給ということを聞いているんですね。その辺は、政策監はご存じですか。


○ 議長(山田 栄)副角政策監。


○ 政策監兼総務部長(副角利幸)今の件に関しまして、具体的にはまだ私は存じておりません。


○ 議長(山田 栄)伊藤議員。


○ 9番(伊藤聖一)教育長、お尋ねしますけども、指導員の先生が1日じゅう常勤でいる場合に、非常にロスがあるとか、そういうことがあるのかもしれませんけども、時給ということになりますと、時間をある程度絞って指導にあたってもらう、その分の給料を払うということになるのかなという気がするんですけども。フルタイムでいろんな勉強したりとか準備をしたりとかっていうことが本当は必要じゃないかなと思うんですけども、この時給でこの指導員の先生方をね、もしもそれが事実であるとすると、それが本当に合理的な方策だというふうに考えられますか。


○ 議長(山田 栄)渡邊教育次長。


○ 教育委員会事務局次長兼教育総務課長(渡邊眞吾)適応指導教室の指導員の賃金体系ですが、合併当初三町の賃金体系に差がありまして、月額で措置されているところ、あるいは時給で措置されている人々もありまして、指導員の活動時間というのは、適応指導教室の開設している時間だけがその活動時間ではない。それから、毎日勤務している、そういった指導員も、中には週3日とか、そういった勤務体系の指導員さんもいらっしゃいます。勤務内容とか勤務時間の体系等がいろいろ違う中で、その勤務に応じた賃金の支払いをすべきだということで、やはり夜の相談とか、そういったこともありますので、勤務時間に合わせた賃金体系にしようということで、指導員さんとも協議をして時給対応というふうにさせていただきました。

今後、適応指導教室の拠点化をするということで、その辺の賃金体系については、その実態に即して再度検討をする必要があるかなというふうには感じております。


○ 議長(山田 栄)伊藤議員。


○ 9番(伊藤聖一)これで終わりたいと思うんですが、坂本坂井市長は、割とこういう細かいところにいろいろと気を遣っていただいてて、なかなか言えないようなことも、我々が知らないところでも気遣いいただいている方ですので、恐らく今私が質問した2点、こういう問題についても十分配慮していただけるというふうに思っておりますので、教育長もよろしくお願いをしたいと思います。

平成23年3月議会の一般質問(上出純宏議員)

3番(上出純宏)3番、新政会の上出純宏です。


通告に従い、2点を質問いたします。


その前に、1年生議員の1人といたしまして大過なく1年が過ぎました。これは、議員、諸先輩方、並びに市長を初めとする理事者、職員の皆様に御指導、御鞭撻をいただいたおかげだと心から感謝しています。どうもありがとうございます。

さて、まず三国祭について伺います。

私は『三国湊奥景・三国祭頌景』という、こういう本を自分で書いて出版しております。これは2年前の5月に出版したんですけども、小学4年生のときにはやし方に出て太鼓をたたき、青年団では山車の上に立って電線を送り、かじ棒にもつかまって、みこしも痛いけど担ぎました。そんな三国祭への強い思い入れを何らかの形で吐き出したいとずっと思ってきて、この本を出版したわけです。3月まで待てばいいのに、1月に退職したほどでございます。

5年に一度、山番を私の町内は迎えるんですけども、そんな私さえこうですから、3年に一度山番を迎えたり、毎年みこしを担ぐ人、それから交通整理など地道に裏方を務める方々の中にはまだまだ三国祭には熱い思いを抱く人はたくさんおります。そうした思いがつながって、江戸時代中期から現在まで三国祭がにぎやかに継承されてきたのだと思っております。

そんな私なので、議員となりましても三国祭の保存継承と振興につきましては重大な関心を払って取り組みたいと考えておりまして、今回一般質問にて、三国祭について所見を伺うことにしました。

平成23年度の予算を拝見しまして、三国祭に関しましては思ったよりも手当てされていることに、市長の思いや配慮を感じております。

つきましては、こうした事業の展開は、三国祭を観光面、文化面、教育面からどのように位置づけられたところから取り組もうかということになったのかということを伺いたいと思います。

次に、丸岡総合支所の改修に伴いまして4階にホールを設けるということに関しましての質問をさせていただきます。

旧三国町のとき昭和48年ごろに、福祉関係の補助金を活用して建てられた社会福祉センター、ここには700席ほどのホールがあります。その利用目的は講演会を開くためということで、舞台芸術を行うにはお粗末な機材しかなく、また照明や音響といった舞台装置を使いこなせるスタッフもいないことから、ステージを使っていろいろな妙趣をやりたい人には大変不評で、結果、次第に利用する人がいなくなり、生の舞台芸術に触れる機会も少なくなりました。

こうした不便を解消してほしいとの要望から建設されたのが、みくに文化未来館です。私はその設計段階には加われませんでしたけれども、建設工事のところから開館後の運営計画の立案、そして開館後の運営に10年間もかかわってきました。おかげさまで、舞台の設備やその利活用につきましては、人一倍精通しているつもりでございます。

昨年12月の全員協議会の資料に添付されているホールの図面がありました。それを大変興味深く拝見しました。こういう図面です。まずはその感想から述べれば、客席は約250ほど、天井の高さも6.2メートルを確保、それからホールの音が出入りに漏れないように前室というのがちゃんと設けてあるし、ステージの奥行き8メートル、間口9メートル、それから向かって右側を上手っていうんですけども、上手・下手に約4メートルほどのそでもある、結構なホールだと思います。ただし、音響や照明については資料がここにはありまんから評価のしようもありませんけれども、このホールの工事については、その12月全協、図面は届けていただいたんですけど、私の勘違いでなければ、このホールの運営をどうするのかっていうようなこととか、その方針とかいう部分については説明を受けていなかったように思います。もし説明があったらごめんなさい。改めてということで、どのような体制で運営されるのかを伺いたいと思います。

また、オープンを半年後に控えて着々とその準備は進んでいると思うんですけれども、公営のホールですから、その活用については行政評価の対象ともなりますので、ホールの稼働率を目標値としてどれぐらい設定しているのかを伺います。よろしくお願いします。


○ 議長(山田 栄)坂本市長。


○ 市長(坂本憲男)上出議員の御質問にお答えをいたします。

私の方からは三国祭の保存継承と振興についてお答えし、丸岡総合支所内のホールの活用については、後ほど教育長からお答えをいたします。

御承知のように、県指定無形民俗文化財の三国祭は、北陸三大祭りの1つと言われております。北前船時代の繁栄を今に伝える伝統ある祭りとして、旧町内の34地区28当番区の輪番制で担当し、その年の山車当番区が約1年をかけて山車づくりに励み、地区民が一体となって祭りを盛り上げております。

三国祭は、今さら申し上げるまでもなく、毎年5月19日から3日間にわたって開催されているわけでございます。中日には、この山車巡行が行われており、昨年は平日にもかかわらず、約15万人もの見物客や観光客が訪れたところでございます。

三国祭は、県の無形民俗文化財として指定されており、末永く継承していかなければならない貴重な催事だというふうに考えておりますので、市といたしましては、山車の製作・修繕・山車当番区や三国祭保存振興会に対する資金援助など、いろいろな方面から祭りの継承を支援をいたしておるところでございます。

また、昨年三国神社前の敷地約400平米を市が取得いたしましたので、今後は、街なみ環境整備事業を利用いたしまして、街なみ整備と三国祭の保存・振興を目的とした施設整備を考えているところでございます。

この施設の利用形態等につきましては、三国まちづくり協議会や地元の一の部地区区長会、三国祭保存振興会の方々と協議しながら進めてまいりたいというふうに考えております。

さて、三国祭を観光・文化・教育・行政の中での位置づけと保存継承、振興方策についてという御質問でございますが、観光行政におきましては、多くの見物客や観光客が来訪することにより市内観光へと誘導することができるとともに、経済的波及効果も期待をできることから、重要な観光事業の1つとして、三国祭の保存継承に対して支援をしてまいりたいというふうに考えております。

また、文化・教育行政につきましては、約260年の長きにわたり継承されている祭りでありまして、坂井市の貴重な文化財でもありますので、広報紙、ケーブルテレビなどを通じて、三国地区だけでなく坂井市に住む子どもたちからお年寄りに至るまで、市民が誇れる祭りとして広く周知をしてまいりたいというふうに考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。


○ 議長(山田 栄)川元教育長。


○ 教育長(川元利夫)上出議員の高椋公民館文化ホールの活用についてお答えをいたします。

文化ホールにつきましては、これまでに文化協会の代表者及び加盟する団体の代表者を中心にワークショップを開き、丸岡町内の議員さん方のお力もいただきながら、その意見をもとにプロポーザルによる基本設計、そして実施設計を経て現在工事が始まっているわけであります。

文化ホールという名称ではありますが、ハートピア春江やみくに文化未来館のように、専門の音響それから照明技師を配置して運営する本格的な文化ホールではありませんので、管理運営については高椋公民館の職員が行うということであります。

この文化ホールにつきましては250席という客席数しかございませんので、公演などの興行的なことはできません。いわゆる文化協会や公民館の団体や、公民館を利用している市民の方々の身近な発表の場として活用していただくということを考えています。

以上です。


○ 議長(山田 栄)上出議員。


○ 3番(上出純宏)祭りのことについて再質問します。

三国祭は三国の者のお祭りやと思われがちですけれども、毎年5月になりますと、九頭竜川流域の人たちが、田植えの仕事を終えた喜び、そして春になった喜びを分かち合うために三国神社へ目指して集う、子どもから年寄りまで、女性も男性も楽しみに来ていた大イベントであります。

つまり、その昔から、単なるイベントの域を越えて、あるいは市町村の、行政の境界線をも超える坂井平野の人々が共有する文化的財産であったと考えます。

今、坂井市が合併したことによって、より広い地域の共有財産となったんでありますが、かつては九頭竜川っていう生活圏をともにするということから、三国祭に共有意識も持てたかなと思っているんですけども、現在はといえば、やはり三国祭を共有財産とするそういう意識を結びつける根拠といいますか、それが希薄にやはりなりがちということで、単に三国神社の祭りということでしか意識されなくなっていくんではないのかなっていうような、そういう懸念も感じています。

私が思うに、お祭りの運営にあたることは、もちろん三国の者がその軸になるんですけども、市民の方々にもこれを支えていこうという意識を持っていただくようなことも肝要ではないかと思うんです。

それから、その昔は港に豪商がいまして、財政的なスポンサーがおりました。しかし今は、市街地の空洞化、高齢化、少子化というそういう難しいいろんな問題が発生する要因の中で、祭りの継承や保存継承、振興にもいろんな問題が生じてきているのは、皆さんいろんなことで感じておられるところだと思っています。

ということで、官と民で文化的なこの財産を保全して、町の活性化に役立てていくと。昔は民だけでよかったんですけど、もうそういう時代ではないなというなことで、祭り自体の継承、保存、振興に関しては官民一体となって進んでいくことが大切ではないかなと思っております。

それから、今言った町の活性化に役立てるということでいえば、三国を訪れる観光客に坂井市らしさをアピールする材料としては、山車人形のオリジナリティーっていうものは、訪れる方を感動させたり驚かせるのに十分な観光資源だと思っております。

以上のことを十分に含みおいて、文化行政、観光行政、今は子どもたちがふえるとこはふえてきますんで、かなり教育行政にも役に立つこのお祭りを位置づけて、次の時代の振興を図ってほしいと願ってやみません。


次に、ホールのことです。

今ほど教育長さんから、ハートピア春江や文化未来館と異なって地域の人に利用してもらう役割なんだよということでした。私は自分もそういうパフォーマンスをやっていますけれども、実はその興行するしないということはさておいて、プロの劇団、プロのバンドだからこうでなければならないというものでもないし、アマチュアだからこの程度でいいというそういう考え方は、ああいうホールというものの使い方の中では、僕は差別するものではないと思います。プロであろうとアマチュアであろうと、音響の照明も使い方は同じなんですね。つまりは、地域の人たちに利用してもらう、だからこの程度といった発想をとにかく捨てて取り組んでほしいんですわ。

だって、これ見る限りはプロの公演でも十分に通用するホールですし、実際、未来館でのホールの動員数とか200人とか、100人クラスの興行結構あります。だから、あのホールでそういうようなことは十分できます。別にそれをやれって言ってるんじゃないですよ。だから、立派な舞台環境だからこそ手抜きなく演劇や音楽、踊りに取り組むっていう緊張感が生まれて、そこでその文化が向上していく、その隠れた才能が磨かれて、すぐれた人材を育成していくということになると思うんですよ。

そこで提案といいますか、としますと、ぜひともそのみくに文化未来館やら、ハートピア春江にいる専門家にレクチャーを受けて、機材の使いこなしなんかをしてほしいと思います。私の経験からいえば、そういう人たちのマニュアルどおりにやれば、どうしようもなく難しいことじゃないんですよ。簡単に言うと、電源を入れました。その入れていった順番、もとのとおり逆にいけばいいとか、いろんな、そんなにそういう機材を大切にするというようなことで難しいことじゃないんで。こういうものの正しい扱い方を学ばないと、このホールだからこの程度の機材っていっても、その機材さえも壊れてしまう、非常に宝の持ち腐れ、機材の故障率も高いものとなりますので、今オープニングだから、当初だからなおそういうことは肝心なんです。一たんどうやるっていうことをみんなで、使い方とか本当に研究してこうやろうのっていうようなことをやらないと、途中からではそのボタンのかけ違えたのが後まで影響していくことになります。

公民館のスタッフだから、専門家でないんでっていうなことで、利用者の利便を損なうことがないようにしてほしいんです。それは、先ほど言いました福祉センターの例を挙げればよくわかると思うんです。

今、公共施設については、先般も市民に向けて数ある公共施設の説明会を皆さんでやったとこでありますから、つくった以上はそれをどう使うんやっていうなことで、やっぱり稼働率何%にするぐらいの目標値を持たないと、ただ使ってくれるのを待ってる、今の御説明の中では、市民に向けてどういうような使ってもらう努力するとか、そういうような回答はちょっと得られなかったんで、その辺をちょっと、教育長、回答いただけますか。


○ 議長(山田 栄)川元教育長。


○ 教育長(川元利夫)最初に、三国祭の件で。教育行政、それから文化行政の面では、17年に三国祭が三国町の無形文化財の指定を受けました。その後、18年には県の指定を受けたということになります。

したがって、坂井市としても、いわゆる無形文化財の指定を受けたからには、その指定を受けたそれとして、補助金をお渡しして、継承に頑張っていただくという形になると思います。

それで、例えば祭礼で使用する道具とか衣装の修繕とか、あるいは新調するとか、そんなことについてもいろいろ御支援をいただきながら、いつまでもこのすばらしい無形文化財を伝承していくということをお約束していきたいなと考えています。

それから、もう一つは文化ホールの件なんでありますが、もともと丸岡の総合支所を改修するという、しかも4階という議場であったところを改修するということで、いろいろ工夫をして、受け皿そのものがある程度決まってしまっている、大きさとか面積とかいろんなことが決まってしまっている部分の中で、いろいろ工夫をさせていただいたということであります。それで、天井が低いということでありまして、天井をとってかさ上げをして、そしてそれに見合うだけのものをしていきたいということで、今やっているところであります。しかし、いわゆる高椋公民館の1つのホールとしてということにもなるわけであります。

だから、丸岡町内に住んでおられる方々が、合唱をやりたいとか、あるいは演劇をやりたいとか、いろんな発表をしたいとかというときにはそこを使っていただくということでありまして、照明とか音響についても、もちろんある程度のものもあって、今考えているわけでありますが、その指導的立場というのは、坂井市文化振興事業団の職員がしっかりと指導する立場をもちろんわきまえておりまして、しっかりと連携をとりながら、1つの公民館のホールとして最大限に活用できるようなそういうものにしていきたいなって考えています。御期待に添えるものになったらいいな、僕もわくわくしながら、今、待っているところです。


○ 議長(山田 栄)上出議員。


○ 3番(上出純宏)私は、今川節の100年記念イベントにかかわらせていただいて、そのイベントについて、丸岡の声楽の先生やら、いろんな演劇、邦楽のそういうすぐれた方々がおいでになるなということで、このホールの使い方っていうことではそんなに心配していないんです。その先生方はかなり熱い人たちなので、そのパワーに負けそうなぐらいの方々が丸岡地区にたくさんおられますので、そうした方たちの協力を仰いで、その持ってるネットワークを結んでホールに愛着を持ってもらうと、愛着を持っている人をどんどん積み重ねていけば、必然、利用率とか利用する人がふえていくと思います。できれば、やっぱり待ちの姿勢、使ってくれるのを待ってるっていうんじゃなくって、さまざまな企画を積極的にチャレンジする。

三国なんかは、未来館ありますけど、カフェとか、いろんなとこで民間の人がいろんなイベントをやっています。だから、それは民間の人たちが自分がこういうのをやりたいというような表現をする場所みたいなことをいうと、未来館でやっぱりそういう実績を積み重ねて、実際そこを使って、そこで学んだ人たちが、ホールでやらなくても、ちっちゃいところでもできるというような形の中でいろんなイベントをやっていることが町の元気を生んでいる1つの要因ともなっていますので、ぜひこの丸岡のホールも、そんな形の中で運営委員会のようなものを何らかの形でつくって、そして効率のいい、やっぱり目標を持って、こんなぐらいのということを目標立ててぜひ運営していってほしいなと思っているんです。
坂井市の文化レベルがさらに高いものになることを期待して、一般質問を終わります。どうもありがとうございました。