2013年2月23日土曜日

平成24年12月定例会一般質問(田中哲治議員)



○ 4番(田中哲治)

 

皆さん、おはようございます。

 

12月11日、2日目の一般質問でございます。

 

まず初めに、本市の平成23年度の決算では、22年度に引き続きまして、自主財源と依存財源が逆転している状況でございます。

 

自主財源160億円においては、未利用地の売払いにより財産収入は増収となりましたが、反面、景気の低迷で、地方税は120億円と、22年度比で約3,500万円の減収でございました。

 

また、依存財源は190億円と、22年度と比較いたしますと約2,800万円の減収で、今後も厳しい状況が続くと思われます。

 

そういった中、今後どうなるかわかりませんが、先般の新聞紙上で市町財政には貴重な財源であります自動車取得税また重量税等々の廃止論が上がってきております。

 

これにつきましては賛否両論ございますけれども、本市におきましても、自動車取得税また重量税を合わせまして約3億5,000万円があるわけでございますけれども、これら等々につきましても減収というふうなことが今後想定されるわけでございます。

 

では、これから本題に入らさせていただきます。

 

今回の一般質問は、公共施設の命名権について質問させていただきます。

 

今、地方自治体は人口の減少や財政難の進行また市町村合併の進展といった環境変化に直面している中で、学校や文化施設といった公共施設にかかわる需給のミスマッチが無視できなくなっている状況でございます。

 

このような中、本市においても従前のコスト削減では行政サービスを維持することは非常に困難ではないかと考えております。

 

今回、公共施設の現状と課題を広く知っていただくため、公共施設マネジメント白書を策定し、中長期的な視点に立って効率的な運営を目指していくとのことでございますけれども、この白書の概要版の第4章に、公共施設の有効活用に向けた視点と方針の中に、施設の管理運営の内容を見直す、また新たな財源を確保するとありますが、厳しい経済情勢が続く中、税収の落ち込みをカバーする税外歳入確保策として、公共施設のネーミングライツ、また施設の命名権に取り組む自治体がふえてきているのも事実でございます。

 

従来は都市圏や政令都市周辺でありましたが、現在では全国各地の多くの自治体が導入されている状況でございます。

 

このネーミングライツは、1980年代以降にアメリカで定着し、主としてスポーツ施設の建設、運用資金調達のための手法であり、我が国では、平成15年、2003年に東京スタジアムが味の素との間で契約が結ばれ、スタジアムの名称が味の素スタジアムと変わりまして、その契約内容は5年間で約12億円と聞いております。

 

また、2010年10月時点における総務省発表での命名権は、47都道府県のうち28団体が、また政令市を含めた一般市町村では58団体が命名権を売却しております。

 

このように、本市においても市が所有する施設などに愛称を命名し、企業イメージのアップとネーミングライツを通じて市民へのサービス提供の一役を担うことによりまして、地域貢献に結びつき、自主財源の確保や安定的な施設管理・運営を行って、市民サービスの向上と地域経済の活性化が図られるのではないかと思っているところでございます。

 

そこで、お伺いをいたします。

 

命名権を自治体として本格的に導入するにあたり、ガイドラインや基本方針を策定しているところがふえておりますが、本市も行財政改革の一環として命名権を導入を考えてはどうかという、この1点に絞って答弁を求めます。

 

終わります。

 

○ 議長(釣部勝義坂本市長。

 

○ 市長(坂本憲男)

 

おはようございます。田中哲治議員の公共施設に命名権を導入してはどうかという御質問にお答えをさせていただきます。

 

田中議員が言われるとおり、本市においても、厳しい財政状況の中で、税外の歳入確保は重要な課題であるというふうに考えております。

 

公共施設の命名権は、行政側においてその命名権を販売することにより収入を得られるメリットがあり、命名権を購入する企業にとっても宣伝効果が得られるメリットがあります。

 

しかし、他方では、税金で建設された公共施設に企業の名称がつくということで、公共のイメージが損なわれる、短期間に名称が変更されるような場合もあり、市民の施設への愛着感への配慮がないなど、デメリット面の意見もあるところでございます。

 

全国的には、都市圏を中心にスポーツ施設や公園・ホールなどで導入されているようでございますが、一方では、長引く景気の低迷により、募集期間の短縮や価格の値下げを行っても応募がないなど、期間や価格の設定に苦労している先行自治体もあるというふうに聞き及んでいるところでございます。

 

県内のネーミングライツの導入例としてはえちぜん鉄道の日華化学前駅がありますが、そのほかの公共施設ではネーミングライツの導入例はないものと思っております。県内では余り普及していない理由として、坂井市のような地方都市における公共施設の命名権が広告媒体として十分な価値があるかどうかといったこともあるのではないかというふうに考えております。

 

本市における類似の取り組みとして、平成21年度から三国運動公園野球場フェンスへの広告掲載を始め、広報紙やホームページの広告や納税通知用の封筒、水道の検針票、ごみ袋広告などがあります。

 

今後は、こうした取り組みに加え、ネーミングライツの導入について、さまざまな観点から調査研究してまいりたいというふうに考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。

 

○ 議長(釣部勝義田中哲治議員。

 

○ 4番(田中哲治)

 

再質問をさせていただきます。

 

今の市長の答弁で、税金で建設された公共のイメージが損なわれると、また企業の中には、撤退いたしまして、そのような、例えば他地区を見ますと、5年間で200万円とか300万円、これが非常に景気が低迷して、3年間で縮小されたり、そういうふうなことで、また名称に愛着感がなくなるということでございますけども、確かに私もそう思います。

 

しかしながら、これらにつきましても、導入する際には、やはり短期間で名称が変わることで利用者が混乱しないような配慮も必要じゃないんかなというふうに思っているところでございます。

 

あるところによりますと、名称をつけるのに、調査委員会、また市民の代表者と、そのようなことで非常に協議をしながらやっていると。

 

実は、先般、まちづくり協議会の活動発表会がありました。そこで、射水市の海老江地区、射水市は、今、体育館を命名権をそのようなことで募集しております。

 

今、たしか6体育館やりまして、3体育館が命名権は進んでいるというふうなことで先般お聞きしたところでございます。

 

これら等々につきましても、確かに、今、市長の答弁でありましたように、景気が非常に不景気で、値下げをされるというふうな情報も聞いております。しかしながら、今、この射水市では、やはり、待っているんじゃなしに、職員また我々も出向いて、そういうふうな協定をまた引き続き契約していただくというふうなお話も聞いております。

 

もう1点は、長野県、この長野県は非常に命名権の、このような進んでいるところでございます。実は、伊那市へ、先般、電話連絡でありますけども、これも先般の議会で、そのようなことで採択されたということで、25年度の4月から命名権を売却するというふうなことも聞いております。

 

これにつきましても、今年の11月1日から12月20日ごろまでだったと思うんですけども、実は3日ほど前に、先週の金曜日ですか、電話をさせていただきましたら、まだゼロだということはお聞きしておりますけども、これから、その市長は、やはり公募だけではなく、これも射水市と同じでございます。

 

そのようなことで、やはり足を運んでお願いしていくというふうなことを、これも聞いております。

 

そのような中で、坂井市、非常に、今後、先ほど申し上げましたとおり、依存財源も自動車税、これどうなるかわかりませんけども、3億五、六千万円が減収することもあり得ると。また、地方税も、そのようなことで、2,800万円ほどですか、少なくなってきているというふうな状況を踏まえますと、今後、調査研究と言いましたけれども、これらにつきましては、時期的にどのようなお考えか。

 

また、文化施設、体育施設等々も、体育スポーツ施設はたしか43ほどあろうかなと思っておりますけれども、それら等々の考えもお聞きしたいなと、そのように思っておりますので、よろしくお願いします。この答弁をお願いします。

 

○ 議長(釣部勝義市長。

 

○ 市長(坂本憲男)

 

田中議員言われるとおり、非常に厳しい財政状況の中でネーミングライツというのも、今後、考えていく1つの収入源にもあるように考えております。

 

しかし、このことはもともと外国から導入したものというふうに伺っていますし、どちらかというと都市圏に多いというふうに思いますし。ただ、この地方において、例えば、今、ある体育館をそういう企業の名前のネーミングにした場合に、地域の方がなじむかなという考えもありますし、いろんな考え方もそれぞれあるんじゃないかなというふうに思います。

 

そうした中で、今後、またそういった面も検討する必要があるように思いますし。やはり、地方ということで、さっきも冒頭に申し上げましたように、この地元になじみっていうんか、愛着心というものがなくなってくるんじゃないかなというふうに思いますし。

 

そういった一企業に対してこういったネーミングをつけると、そういういろんな反発も出てくるんじゃないかなっていうふうに考えて、いろんな御意見もあろうというふうに思いますが、今後、十分検討していく課題であるというふうに私は考えています。

 

○ 議長(釣部勝義)田中哲治議員。

 

○ 4番(田中哲治)

 

なるほど、今の市長の答弁で、いろんな市民からの反発もあろうかと思います。

 

しかしながら、それら等々、先ほど申し上げました射水市におきましては、これら等々も市民の皆様等と議会等々で、やはり。ただ、企業名じゃなしに、愛称。例えば、だれだれさん、だれだれちゃん、いろんな、例えば例を申し上げますと、スポーツランドで申しますと、何々ちゃん、スポーツランド坂井とか、そういうふうな、企業名でなくても結構なんです。

 

愛称だけでもよろしいんです。そういうことも、今、事実、射水市ではこんなことでやっていると。ただ、企業名だけを入れると、やはり、今、市長が言われましたとおり、いろんな反発がございます。

 

これら等々も考えて、今後、調査研究をしてまいりたいというふうに思うわけでございますけども、教育長、文化施設やら体育館等々のそのようなことの何か考えはございますかね。

 

○ 議長(釣部勝義)教育長。

 

○ 教育長(川元利夫)

 

今、市長がお答えしたとおり、三国の運動公園では、広告掲載が16社であります。それで、大体、1年間に13万円から18万円ぐらいという形で、1年間総合で240万円の広告料をいただいているということであります。

 

したがって、そういうなことは、例えば、体育館とか、そういう施設の中で、その広告を工夫してとれることは、僕はこれからの課題でないかなと思いますが、今、施設そのものをネーミングを変えていくという部分は、市長が言われたとおり、ちょっと問題が多いんじゃないんかな。

 

しかし、文化施設の中で、例えばハートピア春江の中にたくさんお客さんが来るから、そこへ広告料として、その中へ、ネーミングっていうか、広告をするっていうのは、これは文化的なそういう面ではちょっと違和感があるし、ほかの団体ではそんなことは余りしてないと思います。

 

だから、体育館とか、そういう中での、広告掲載は今後考えていってもいいのではないかなということで御理解をいただけたらいいなと思っています。

 

○ 議長(釣部勝義)田中哲治議員。

 

○ 4番(田中哲治)

 

今の体育館も、ほとんど、全国的には体育館施設が多いわけでございます。その点につきましては、今後、やはりいろんな角度から見て研究していただきたいとそのように思っておりますし、また私も勉強させていただきます。

 

それと、今、施設だけのことを言いましたけども、実は静岡県の磐田市とか、神奈川県の藤沢市かな、また相模原市もそうですけれども、いろんな施設だけじゃなしに、例えば市の道路または歩道橋、あるいは市民の祭りとか、そういうことも命名権をつけてやっている自治体もあるということを聞いていると思いますけども、その点はどのように考えておられるのか、これもちょっとお聞きしたいと思います。

 

○ 議長(釣部勝義)市長。

 

○ 市長(坂本憲男)

 

今、初めて田中議員から道路のネーミングとかってお話も聞きましたし、十分検討はしてみますが、私としてはイメージがわいてこないんですよ。

 

それよりかは、例えば、先ほど冒頭で三国の運動公園の野球場に広告もしています。将来っていうんか、この今回の調査費に盛っていただいていますサッカー場なんかは、そういう広告の掲載っていいますか、それなんからは、企業名とか、いろんな企業名を入れて収入源になるのではないかなというふうには考えていますけど、道路とかそういうものについて、いろんな交通問題、道路にするんだと、警察のそういういろんな許可等も必要じゃないかなっていうふうに考えていますので、それは今後1つの課題としてお聞きをしていきたいなというふうに考えています。

 

○ 議長(釣部勝義)田中議員。

 

○ 4番(田中哲治)

 

今後考えていただけるということでございますので、よろしくお願いをいたします。

 

この命名権につきましては、非常に施設管理費の軽減にもつながりますし、また、これから、いろんな、市長また教育長の答弁にありましたとおり、さまざまな問題また課題があろうかと思います。

 

これら等々につきましても、市民の方々の御理解、またいろんな方面で、私も含めまして、行政側も調査研究をして、一緒に私も足を運びますので、またそのときが来ましたら頑張ってやりますので、よろしくお願いを申し上げまして、一般質問を終わらさせていただきます。


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