2011年3月15日火曜日

平成22年12月議会の一般質問(山本洋次議員)

25番(山本洋次)皆さん、おはようございます。



新政会の25番、山本洋次でございます。私は、生涯学習のさらなる推進についてをお聞きいたします。


昨今、急激な社会構造の変化、また地方自治体の合併が展開されてる中で、人々の教育に対する要求が高度化、多様化しつつある状況をかんがみますと、それぞれの行政機関の生涯学習推進体制・対応が不十分ではないかと、また後退しているのではないかと、このように思っております。いま一度、生涯学習とはを考え、今、再構築すべき時期ではないかと考えております。

皆さん御承知のとおり、生涯学習とは「一人一人が生涯にわたって行う学習活動」のことであると思われます。

坂井市におきましては、平成20年策定した坂井市総合計画は、今現在のところ粛々と計画に沿って実施方推移されているようにうかがえます。この努力には敬意を表するところであります。

しかし、坂井市において基本構想の1つであります「生涯を通じて学び・育つまちづくり」を基本理念として、現在、坂井市教育振興基本計画が策定中であるとお聞きしております。

そこで、市長、教育長にお聞きをいたします。

坂井市教育振興基本計画の中での生涯学習の取り組みについてでございます。

まず、1点目でございますが、幼児、児童教育についてでございます。

坂井市の市民は、自分たちが求める学習、自分たちが必要とする学習をだれでも、いつでもどこでも学べる機会に恵まれていると考えますが、そうした視点に立った教育のあり方を考えていると理解してよろしいのでしょうか。

また、子どもたちへの行政の物的支援や補助制度はかなり進んできたように思います。これからは子どもたちの心と体の健やかな成長のために何が必要かと考えると、それは情操的な活動に力を入れるべきでないかと思っております。心の教育、また心を豊かにする環境づくりが最重要課題と推測されます。

この観点から、幼児・児童を持つ親がみずから学ぶ教育学習が大切であると思われるのではないでしょうか。

つきましては、みずから学ぶ親を支援する学習の場を設けることを生涯学習の1つの段階としてやるべきと考えますが、いかがでございますか。

2点目でございますが、成人教育についてでございますが、成人教育の場として、公民館、図書館は大きな役割を持っていると思います。坂井市には立派な公民館や図書館が数多く市内全域にくまなく設置されています。つまり、市民の身近に施設があるということですが、公民館は住民の自主的学習のための場として会場を提供し、また図書館は図書の貸し出し等の提供の場というのでは、生涯学習の一部分としても十分な働きをしているとは言えないのではないのではないでしょうか。もっと公民館や図書館は市民が求めるもの、市民にぜひ知ってもらうことなどの情報を進んで発信すべき場所であると考えますが、これからの公民館、図書館はどうあるべきか、どのような役割の場とするのか、また生涯学習に資する施設職員の研修、学習のあり方を含めてどのように考えているのか、あわせてお聞きいたします。

次に、3点目でございますが、今、坂井市におきましては、「非核・平和」「安全・安心」「環境都市さかい」、3つの都市宣言をしているところでございます。そこで、私は生涯学習都市宣言をしてはどうかという御提案をさしていただくわけでございます。生涯学習の推進、充実を図るには、坂井市民一人一人が元気で健康であることにより、地域の活性化に、またまちづくりの活性化にもつながると思われます。私は、元気で健康の源は生涯学習と改めて考えております。

また、生涯学習を推進することによって地域活性化が図られ、産業振興、人口の増加、商工・観光の振興、文化等の振興にも結ぶものと考えるところであります。あわせて、にぎわいのあるまちづくりにつながるのでないかと思っております。

今、坂井市において生涯学習都市としての宣言をする考えはないか、お聞きいたします。

以上でございます。


○ 議長(山田 栄)川元教育長。


○ 教育長(川元利夫)

議員の皆さん、おはようございます。早速、山本議員の生涯学習のあり方の御質問にお答えをいたします。

初めに、幼児、児童教育についてお答えをいたします。

青少年の健全育成は、よりよい社会を築いていくための担い手として、子と親の成長過程に合わせながら、多種多様な手段と機会を持って育成していかなければならないと考えております。学校や地域での触れ合いなど、さまざまな体験を通して、「人を思いやる心」「感謝する心」「ふるさとを愛する心」が育まれ、社会性を持った人を育成することにつながっていくと考えます。

家庭教育は、子どもが基本的生活習慣、豊かな情操、基本的な社会のルール、自立心や自制心などを身につける上でとても重要な役割を果たしております。

近年、坂井市においても、都市化、核家族化、少子化、地域コミュニティの希薄化によりまして、家庭を取り巻く状況は大きく変化をしていることから、親たちの学びを支援することは大変重要であると考えております。

さて、現在策定中の坂井市教育振興基本計画では、子どもたちのための家庭及び地域における教育力の向上を基本目標に掲げ、心の教育の推進と地域ぐるみの家庭教育支援を基本施策としていきたいと考えています。

心の教育推進事業では、心の教育講演会など、多種多様な機会を利用して、学校と地域と関係団体がしっかりと連携・協力をしながら、人を思いやる心とか、感謝の心を育む心の教育を推進していく計画であります。

去る7月27日には、いきいきプラザ霞の郷において、青少年育成坂井市民会議が、坂井市PTA連合会と共催をして講演会を開催しております。有名な鈴木るみこ先生を講師といたしまして「大きな○(まる)のかかわり ~心の力を育むために~」と題しまして、家庭の役割を身ぶり手ぶりの実演を交えながら講演をしていただきまして、親などから大変参考になったとの御意見を伺っています。

地域ぐるみの家庭教育の支援では、地域が主体となりまして今年から発足させた坂井市家庭教育支援チームが学校・行政との連携を図りながら、不安や悩みを抱く子と親などの相談・支援を4つの自治区の各小学校で行っており、今後はすべての小学校に拡大していく計画であります。

また、家庭教育の重要性について機関紙などを通じて広く啓発し、家庭や地域における教育力の向上に努めていく考えであります。

次に、成人教育についてお答えをいたします。

山本議員御指摘のとおり、公民館や図書館は成人教育の場として重要な役割を持っていると考えています。

特に、公民館は地域住民にとって最も身近な学習施設であるとともに、地域住民の交流の場として重要な役割を果たしております。市内には公民館が23館の本館と3つの分館があり、住民の学習ニーズや地域の実情に応じた学級・講座の開設など、さまざまな学習機会の提供を行ってきました。

情報化、少子化、高齢化など変化する今日、公民館は地域住民みずからが地域の課題解決のために学び、話し合い、そこから得たものが還元されまして、地域の教育力の向上、また地域の活性化につながっていくような取り組みが求められております。

そうした意味で、これからの生涯学習の推進は公民館が地域住民の生涯にわたる学習の拠点となるよう、人づくりやまちづくりについても積極的に取り組む必要があります。

また、そのためには社会教育主事の資格を有する者や職員に積極的に取得させまして、公民館主事の指導・助言にあたるとともに、公民館職員おのおのが自己研さんに努め、各種研修会への積極的な参加を促し、職員の資質向上に努めていく必要があると考えております。

一方、図書館は多様な学習活動を支援するため、社会の話題性や市民ニーズを十分念頭に置きながら、さまざまな資料の充実を図り市民に提供しております。

また、一般利用者だけでなく、子どもにつきましても、坂井市子供の読書活動推進計画に基づきまして、家庭や学校、地域と連携をしながら読書普及を推進しております。今後もホームページや広告を通して情報発信に心がけ、より多くの方々が利用しやすい図書館情報の提供に努めていきたいと考えております。

職員の資質・能力向上につきましては、図書館職員を対象とした県外研修や県主催の講習会などに積極的に参加させることにより図書館サービスを担う職員の資質・能力を向上させ、市民のニーズにこたえていきたいと考えています。

最後に、生涯学習都市宣言についてお答えをいたします。

住民の学習ニーズは時代背景や年齢・ライフスタイルによって高度化し、多様化しております。今日、団塊の世代の退職が進んでおりまして、生涯教育に対する要望は一段と高くなってきております。そのため、住民の心の豊かさや生きがいの創造など、精神的な要求に対応するために、すべての住民にできるだけ多くの学習の場と機会を提供する必要があると考えています。

生涯学習都市宣言につきましては、現在策定しております坂井市教育振興基本計画を今後推進していく中で、その機運が高まってきた時点で検討していきたいと考えています。

以上であります。


○ 議長(山田 栄)山本議員。


○ 25番(山本洋次)

ただいま1点目、2点目につきましては、ほぼ私の目指していた答弁の中での回答と承っております。

3点目の生涯学習都市宣言につきましては、何か私と教育長との考えの窓口が違うんでないんかなと、そういった気がします。なぜかと申しますと、その機運が高まった時点でという意味でございますね、私の質問は生涯学習があって坂井市の教育振興基本計画ができるんでないかという考えを持っています。だから逆ですね。そういった教育委員会は執行機関でありますんで、効率効果的な行政運営をやるのは、これは筋でございます。そういった観点でわかるんですが、私はあくまでも生涯学習都市宣言をした中で、そういった行政をやるべきでないんかという考えを持っています。

そうした中で、1例といたしまして、今年の22年5月1日で生涯学習課とスポーツ課を統合したわけですね。だから、こういうこと自体が、さっき言った執行機関としての役目はわかります。わかりますけど、トータル的にそういったひっつけたり外したり、そういうことをやるんでは消極的に見えるんですね。そういうことから、ただいま教育長の答弁では、現在策定中の坂井市教育振興基本計画では、家庭及び地域教育力の向上を基本目標に、心の教育の推進と地域ぐるみの家庭教育支援を基本施策として、生涯学習宣言には、この基本計画を今後推進していく中で、その機運が高まってきた時点で検討したいということでありますね。

まず、私は生涯学習の視点で、家庭や地域の教育力、また心の教育等を考えれば、今抱えている教育の諸問題の真の解決にはつながらないのではないのかと思っております。

生涯学習は、人がそれぞれの世代や年代において必要とする学習をするわけでございますが、青少年には幼児教育、義務教育、中等教育、高等教育がありますね。そうした中で、学校教育を終えた者には成人教育が求められるわけです。それで、人は一生を通じて学ぶことで自己研さんし、向上させるわけなんですね。さまざまな力をつけることですから、まず教育のすべての基本に生涯学習を据え、坂井市の生涯学習のあり方をしっかり議論し確立することが先決ではないかなと思っております。それを、私は生涯学習都市宣言という形で明確化することによって、市民の目的意識が向上し、地域活性化、教育力の向上になると考える基本的な考えを持ってますんで、その点、教育長と入り口が違いますんで、もう一度、一遍、機運が高まるんじゃなしに、あと方法がないか、ひとつお聞かせ願いたいと思います。


○ 議長(山田 栄)川元教育長。


○ 教育長(川元利夫)

山本議員のおっしゃること、よくわかります。坂井市が誕生して5年目を迎えておりまして、いわゆる生涯学習の場の提供ということで、公民館の活躍というんか、活動が非常に重要になってまいりました。
そういう中で、今までの4つの町であったその公民館のあり方がいろいろばらばらであったものを、いろいろ公平性とか、そういう地域性も考えながら統一をさせていただきました。そして、だれでもが均等に学べるそういう学習の場の提供ということで、きょうまで頑張ってきたつもりであります。

そこに、それぞれの地域を代表するまちづくり協議会というものが立ち上がりまして、住民のニーズに合ったまちづくりということで、その拠点としての公民館のあり方ということも問われてまいりました。

そして、今回教育基本法が変わりまして、そしてそれに伴って教育振興基本計画というものが策定される、そういう義務まではいきませんが、そういうことまで来まして、今、つくっているところであります。

そして、いわゆる今、山本議員がおっしゃるように、生涯学習都市宣言につきましては、全国に1,720ほどの市町村がある中で、宣言がされているのは84であります。そして、福井県では17市町の中で美浜町が宣言しています。今、山本議員もおっしゃるように、もう少しきちんとして、新しいものを受け皿としてのそういう教育基本計画をつくって、生涯学習をしっかりと見詰めて、そして展開していく中で、福井県で第2番目、あるいは第3番目に宣言ができるように、今後、努力をしてまいりたいと考えています。

以上です。


○ 議長(山田 栄)山本議員。


○ 25番(山本洋次)
 
教育振興基本計画の中身は私知りませんので、その生涯学習としての取り組みをどんなふうにしてるんかもわかりません。そうした中で、例えばその手だてといたしまして、学校教育と成人教育を連携されるという方法として、学校という場を借りまして、学校の先生方が持っている専門的知識とか得意分野で学ぶというような、そういう流れをつくるとか、そういう方法もありますんで、その上で私は、生涯学習都市宣言をまず大きな核として確立していただいてやっていただきたいというのが本音でございまして。この宣言するには時期的にはって言われますが、美浜町だけっていうのも私知ってますって。そうした中で、今、教育長の発想からすると時代おくれの言葉でないんかなっていうことも感じられるんですね、私としては。だから、この生涯学習っていう言葉が悪ければ、終身学習とか幾らでも言葉遣いがありますんで、横文字にしてもよろしいかと思いますんで、一遍、その生涯学習っていうのは違和感があるんでしたら、終学と短くしたり、何か言葉を横文字、英語、フランス語調べてきたんやけど、発音できんもんで言われもせんねん。だから、中国では終身学習って言ってますし。だから、言葉の違いでどうにでも変わりますんで、一遍検討してくださいね。そういった点で一遍御回答お願いしますわね、考え方ね。

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